大森元気/残像のブーケの制作日誌

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正月Vocal録音とバッターボックスの話 (2019.1.5)

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前記事で書き忘れた事項があったので今回の記事はその追記です。いつもだいたいはリアルタイムでメモ程度に下書きしてるのだけど、この日はしてなくてすっかり抜けてました...。

1/5(土)
エレキギターを200テイクほど録ったことは記載済み。その日の昼は午後から足立邸へボーカル録りに行ったのでした。足立君へは新年早々1/3に連絡し、急遽都合をつけてくれた。

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「旅するように歌うのだ」
去年(夏くらい?)録ったとき、仕事帰り&寝不足もたたって全然うまく歌えず持ち越しにしていた。ちょっと心配していたけど今回はちゃんと歌えたのでよかった。全体的にキーが低いので歌いにくい歌。Bメロの一部だけ高いので(ラスト転調でさらに上がるし)キーは変えられず、淡々と歌うしかない。

こういう地味な歌を上手に歌えるようになりたいなあ。しかも同じメロディーを何回も繰り返すから飽きさせない説得力も必要。後から気づいたのだけどこの歌と似ている歌がくるりにある。岸田氏なんかはそんな朴訥とした歌を本当に魅力的に歌うんだよなあ。もちろんエモい曲もかっこいいんだけど。

「boys & girls」
メインボーカル、コーラス等いろいろ録った。こちらは「旅する~」と逆でキーが高い。特にBメロ。スタイリッシュな曲にしたいので、あまり熱く歌いたくない。どれくらい力むか試しながら。

「メランコリー」
全部で3曲録ったと当時のSNSに書いてあるので恐らくこの曲を録ったと思う。

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というわけで、限られた時間だったけど目標の3曲+コーラス録り切った。

ライブを頻繁にやってた頃よりやっぱり歌は難しいなあと。もともとめちゃくちゃうまいわけでもないし。この一連のレコーディングを始めた2017年あたりは人生で一番かも?というくらいよく歌えてたのだけど...あの時期は何だったのだろう。本数自体はそこまでじゃなかったけどバンドで定期的にライブをやっていたからそれがうまく作用していたのかもなあ。

とにもかくにも、いつでも実力が出せるように、そして実力が落ちていかないように頑張ってキープしていかないとなあと思う。働きながら音楽をやるということ、それ自体は僕はポジティブに捉えているし、活動ペースは人それぞれでいいと思う。けど腕を落とすのはいけない。


◆バッターボックスの話(何度目かの再掲)
以前何度かブログで書いたことのあるバッターボックスの話。それは残像時代のA&R(マネージャー/ディレクター)が契約が切れたあとにしてくれた話。

何かの映画なのかドラマなのかそこは記憶が曖昧なのだけど――環境が変わり、思うように野球が出来なくなった男がいた。しかしそれを嘆くよりも、どこにいたってできることはあると思えたら、それが自分にとっての野球なんだと。そうすれば突然打席が回ってきたときにいつでも実力が出せるのだ。そう、常にバッターボックスに入れる準備が出来ているか? それが大事なのだ。

本当に沁みるなぁ。ぐっと来るなあ。A&R氏は多分そんなに大袈裟な話をするつもりはなくて、しかもSNS上でのやりとりだったのだけど以来ずっと心に残っていて、事あるごとに思い出している。

その言葉をもらったとき、5~6年くらい前かなぁ、音楽も仕事も行き詰まって悩んでいて。人生で初めて正社員になったり、失業したり、音楽のための時間がうまく取れなかったり、いろいろうまくいかなくて精神的にも余裕がなくなり、、。今は職場も変わり、多少は成長もし、音楽もある程度は出来るようになった。仕事と音楽と家庭と。今は3つのうちどれも犠牲にしたくないし、自分なりのバランスでうまく回していければと思っている。

そんな中で、バッターボックスに突然入ることが出てくる。今回の歌録りもそう、ときどき呼んでもらえる あがた森魚さんのライブとかもそう。ぱっと舞台に立ったときすぐ実力を出せるかどうか。試されるなあ、、、。

今まではライブが多かったから歌う喉が自然と出来ていたけれど、プロだってだんだんと声が出なくなっていく人もいるわけだから、これからは油断するとたちまち劣化してしまうだろう。肝に銘じて努力していかなければと思う。何より、歌うことが嫌いになってしまったり、心のままに歌えなくなってしまったりするのは辛いから。楽しく歌うためにも、頑張っていかねばと思う。 

いろいろ書いてしまったけど、アルバムの出来は悪くないです。そこはご心配なく。