大森元気の制作日誌

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残像カフェのこと、志村君のこと(2020.3.31-4.5)

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半年ほどのタイムラグで更新しています。残像カフェが10年ぶりにライブをした2020年の夏だったけれど、この時点ではそんなことなど全く予想していませんでした。

そもそもオリジナルメンバーでやっていたのは15年も前のこと。それなのに毎年春になると「3月のシーン」とか「4月のことば」とか、ほかにも春の歌が多いので僕らのことを思い出してくれる人がTwitterにたくさんいるのです(この季節だけはエゴサーチしてしまいます)本当にありがたいなあと。

それを過去の栄光にすがっているととるか、これからの糧(あるいは武器)ととるか。それはずっとずっと悩んできたことです。今めちゃくちゃ売れてたらそんなこと関係ないんですけどね。

残像カフェのことは記事の中盤と後半に出てきますがまずは日誌から。

3.31(火)
「boys & girls」
朝。先週思いついた新しいリズムパターンのベース。先日シンセベース(鍵盤)で試しに入れていたが、エレキベースで弾いてみる。短時間なので仮で終了。

移動中にチェック。やはりシンセより生のほうが自分の歌には合いそうだ。シンセでもかっこいいが、音色を選ぶセンスが問われる。あと「入れてみました感」は最初はいいけどその時期は終わっている気がするなあ。もしくは旧フレーズのとき試したように、同じフレーズを生ベースとシンセベースの両方で弾くという試みは面白いかもしれない。

夜。朝の仮弾きをもとに本チャン。慣れないパターンのため何度も弾き直すことに。編集でよいところだけ繋いでいくことも可能だがなるべく弾きとおしたいところ。とりあえず前半はいいテイクが確保できたか。後半は時間切れで後日。


「ぼくの愛する暮らし」

カントリー系のギターを入れているこの曲。昨夜のラフミックスをチェック。

ちなみにカントリー系のギターを弾くとき、いつも使うのはDr.Kモデルのテレキャスター(赤いやつ)だが、不調だったこともあり珍しく別のテレキャスター(黒いやつ)を使ってみた。

こちらはライブでは僕のメインギターだが、カントリー系では使うことがほとんどなかった。ところが硬く抜けの良い音で録れ、これはこれでカントリーっぽいと発見だった。

今完成版を聴くとほかの楽器に混じってそこまでご機嫌なサウンドに聞こえないかもしれないがこの日はめちゃくちゃかっこいいじゃん!と大興奮した。以後カントリー系でも積極的にこちらのギターを使うことになり、秋にはこの方向で楽器のグレードアップを検討し始める。


残像カフェがオンエアされるも...
同日夜
サトミツさんこと佐藤満春氏(fr.どきどきキャンプ)が、BAY FM「on8」レギュラー最終回で好きな曲を流しまくるという企画で残像カフェの「3月のシーン」をオンエアしてくれた。

以前にも何度か残像カフェの曲をかけてくれ、熱く語ってくれたこともある。僕らが活動していた頃はライブにも来てくれた。本当にありがたいなあ。

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オンエア時のスクリーンショット

地上波ゴールデンでも見かけることが多くなった彼。各所で大活躍中ですがこの番組の担当はこれにて終了。4年間お疲れ様でした。残像カフェを広めてくれて感謝しています。


4.1(水)
昨夜「3月のシーン」を流してもらえたことでSNSでも書いてくれてる人がいたし、自分もうれしくて投稿。

【当時のブログ記事】「3月のシーン」オンエアとサブスクについて(解禁のお知らせではありません) - 日々の残像VI〜音楽と暮らし〜

ただ、嬉しくありがたい一方で、「Spotifyで最終回で流れた曲のプレイリストを作ったけど残像カフェだけなかった」言っている方がいて──もちろんその発言に悪気はないしむしろ気を遣ってくれてすみませんという感じですが──悔しいなあと。

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Twitterより。たくさんの感想ありがとうございました

解散してるし、事務所も離れたし、やっぱりサブスク解禁は難しいのかなあ、権利を買い取るとかになると大変なのかなあ、、そんなことをSNSやブログに書いたらパウンチホイールのレミオ君やSSWよしむらひらく君らがレスをくれて相談に乗ってくれた。(※執筆時点ではまだ実現していないですが前向きに検討中です)

●同日「boys & girls」昨日のベースのテイクをチェック。基本となるパターンの弾き方のニュアンスを再考。

●2週間ほど前より某プロジェクトの話をいただく。連日メールでやりとり中。(→その後コロナのため保留になったので、今後実現したら告知します)


フジファブリック志村君のドキュメンタリー
4.2(木)
●見逃していたフジファブリック志村君のドキュメンタリー番組の再放送を見ることができた。インディーズの頃は同じシーンにいたのに、その後彼らは僕らの世代の日本を代表するバンドとなり、そして急逝した。奥田民生ミスチルの桜井さんやスガシカオ氏などなど、僕ら世代が憧れたミュージシャン達が彼らの曲を評価しカバーまでしている。代表曲「若者のすべて」は故郷の5時のチャイムでも流れたそうだ。

ライバル心やうらやむ気持ちはもうなく、今はただただ尊敬の思いだが自分の辿ってきた道を思うことはある。

rooftop.cc

ドキュメンタリー番組とは関係ないけど、大昔の対談記事です。フジファブリックメレンゲ残像カフェ。このスリーマンイベントのときは3者対等っていうか、その後残像だけシーンから離脱してしまうことを思うととても興味深いなあ。そういえば今回記事かいてるうちに思い出したことがあって、志村君に一時期僕のギター貸してたし、久保君にもエフェクター貸したり機材の情報交換しあったりしてたなあと。フジもメレンゲもどーんと売れちゃったから自然と疎遠になっちゃったけど、このときはすごく近くにいたんだなあ。今となればただただ遠い目するしかないですが(苦笑)

◆どれだけ向き合ったか?
今回は記事を書くために振り返ってみたけど、さっきも書いたようにうらやんだり悔んだりということはもうない。ただ反省というか「未来への教訓」として、自分に足りなかったもの、どうしたら彼らのように評価や人気を保ち続けられたのだろうかと考えることはある。

でもいろいろ思っても、結局は「どれだけ真剣に音楽に向き合っていたのか」。それに尽きるのだと思う。環境や人や運ももちろん左右する。けど、それを乗り越えたり、状況を変えたりすることまで含めて、「どれだけ自分が音楽をちゃんとやろうとしてきたかどうか」。それだけなんじゃないかなと思う。

彼のストイックさが番組で紹介されていく。「主食はフリスク」なんてエピソードが紹介されていたけど、おそらく睡眠時間も少なく、文字通り寝食を忘れて音楽に没頭した生活をしていたんだろう。そのストイックさゆえに命を縮めることになってしまったのだと思うから、それが正しいことだったのかはまた別の話。

それに比べると自分は本当に努力が足りないなあと番組を見ながら痛感せずにはいられなかった。20代の頃は時間だってあったし、楽曲だって常にたくさん作っていたけどその音楽でどう食べていくか、どうたくさんの人に伝えていくかというところまでは考えが足りなかったと思う。


◆これからの音楽生活
今は家族もでき、音楽のことだけを考えて生きていく状況ではない。でもだからと言って真剣にやっていないわけではない。むしろ昔よりも音楽を好きだと思う気持ちが強まっている。

使える時間・使える予算の中でこだわりを持っていいものを作っていけたらと思っている。志村君のように命ぎりぎりの没頭はできないにせよ、自分の現実のなかでもっともっと向き合うことはできるだろう。

働きながら勉強をして資格をとったり外国語を習得すしたりする人はたくさんいる。そんな人たちみたいに両立して頑張ることで僕も若いときよりも質の高い音楽を作ることは決して不可能ではないと思う。口だけにならないように頑張ります。


日誌に戻ります。
4.3 (金)
●朝。「boys & girls」ベース。リテイクバージョンのつづき。2日前リズムパターンのニュアンスを変えてみたのがいい感じだったので、その感じで最初から弾き直してみる。

●移動中チェック。間違えて弾いた部分のリズムパターンがあったがそれもかっこいい?(ループの繰り返すサイクルが倍になっている)使い分けするか?

●大好きなバンド“旭荘201”が新譜をサブスクで発表。つい先日録っていたことをSNSで知っていた。15年ぶりのリリースということだが録り始めてからはめちゃくちゃ早かったなあ、自分はなんでこんなに長引いているのだろう、、、。曲もアレンジも歌詞もとてもよくて、自分も頑張らねば!と。勇気と刺激をもらった。

linkco.re

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4.5(日)
夜。
「ぼくの愛する暮らし」カントリー系EG録りなおし。数日前に弾いたものと方向性は変えず、主張を減らしていく。イントロ・アウトロはストロークの爽快さとオルガンのフレーズを生かしたいし、歌中はすでにほかの楽器も入っているので邪魔しないように。