大森元気/残像のブーケの制作日誌

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安全と冒険で君はどっちへ行く?(2019.5.24-6.15)

2019.5.24(金)
◆映画『嵐電』公開
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(写真左より)鈴木卓爾監督、井浦新氏、あがた森魚氏、そして僕です。すごい並び....

あがた森魚氏のペンによるテーマ曲のコーラスで参加させてもらった映画「嵐電(らんでん)」公開。この日公開初日。上映後のミニライブにサポート参加。そして人生初の舞台挨拶を経験。

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◆MIXスタートと新ユニット名の試用

●同日。足立君からMIXの叩き台Verが届く(「ぼくの愛する暮らし」「メランコリー」「旅するように歌うのだ」)。ラフミックスでない本チャンMIX第1弾。まだ叩き台の段階なのでここから2人で修正を加えていくという流れになる。


5.27(月)
足立君にミックスの要望送る。


◆元アレンジか新アレンジか
6.3(月)
しばらく作業できていなかったがこの週からコンスタントに作業再開。

「恋は終わってしまった」5/21に試作したアレンジ転換案の続き。イントロをまるごとまったく違うものに変える(ピアノとチェロがメインで、ドラムはなし)。

元バージョンは頭からガツンと始まるので全く別物となった。イントロ以降も序盤は楽器を少なめにして徐々に盛り上がっていくような形にする。


6.4(火)・5(水)
同曲続き。なかなか完成形が見えてこないのでこのアイデアはやはり却下なのかも知れない、と思いながら4日間作業。

気持ち的には元々のひねりのないアレンジが最適だとは思っているのだが、クオリティが低い段階で却下したくなくて、却下するために作っているという状態。

6/6(木)
やるだけやってそれで納得して諦めようと。そう思っていたら最後の最後にちょっと形になってきてしまった。却下するつもりだったが迷いが出てきた。


6/9(日)
恒例の岡田梨沙バースデーイベントを観にGARAGEへ。頑張っている同世代のミュージシャン達を観るのは本当に刺激になる。かつて近いところにいた仲間達がメジャーシーンやメジャーに匹敵する面白い活動をして会場をいっぱいにし、素晴らしい演奏を楽しんでいる姿。本当に尊敬する。自分も頑張らなければと背筋が伸びる思い。


同日、「恋は~」のアレンジを決めかねているまま一旦別曲。「メランコリー」ストリングスつづき。


6/10(月)
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●朝。
検討していた「恋は終わってしまった」の新アレンジを却下することに決める。思い立ってから1ヶ月近く。デモも作り相当悩んだが今回はこのほうがよいと思えた。理由は4つ。

【1】曲が長いので抑揚を効果的につけるため。打ち込みでも抑揚は付けられるはずだが、今の技量ではのっぺりしてしまう。

【2】残像以後の自分の十八番(おはこ)の1つであるフォークロック路線。それが今回は1曲もないので。若手のあいだで新しいフォークの波が来ているらしいし、そんな中で自分の得意なことをやらないのは勿体無い。

【3】曲順の話。この曲は4曲目を予定しているが、2・3曲目がストリングスありの曲になる予定。新アレンジにした場合この曲もストリングス入りになり、3曲連続はしつこいと判断。

【4】は下に書きます

●昼。
というわけで元のアレンジで行くことに決めた。そして生演奏でいくなら録音はバンド「楽しいよふかし」 の3人にお願いしたいと以前から決めていた。

5~6年前このメンバーでやった演奏が忘れられない。(歌詞を増やす前の旧バージョンだけどYouTubeにあり↓)

上でいろいろ書いたけれども、とにかくその気持ちを最優先するべきだと確信した。打ち込みバージョンは後からでも出せるし。それで早速彼らにオファーのメールを送る。


「恋は終わってしまった」大森元気with楽しいよふかし_2014.2.13@秋葉原GOODMAN

あわせて別曲で梨っちゃん(岡田梨沙)にもオファーの連絡。GW前に急遽収録しようと決めた「ブランケット・ブルース」を依頼。

●夜。
足立君から3曲のミックス修正Ver届く。翌日確認。


6/15(土)
「恋は~」 よふかしから快諾の返信あり。楽譜を書き、デモとともに送る。
「メランコリー」ストリングス続き。


この記事のタイトル「安全と冒険で君はどっちへ行く?」はスガシカオ氏の歌詞の一部だが、何も大胆にアレンジを変えることが「冒険」で、オーソドックスなバンド演奏が「安全」というわけでもないよな。

生演奏のほうがよっぽどクオリティーを左右する要因にあふれているし、彼らは素晴らしいバンドではあるけれど僕とパーマネントにコラボしているわけではないし、そもそも彼らの近況もよく知らないまま数年ぶりに声をかけた。そういう意味では元のアレンジだって相当冒険なのだ。